キャッシングの審査とは|カードローン審査の内容と通らない原因を知り正しく利用しよう
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ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、多数のメディア編集業務に従事。その後、ファイナンシャルプランナー2級の資格を取得。FPとしての専門知識を活かし、カードローン、FX、不動産、保険など様々な情報におけるメディアの編集・監修業務を行ない、これまで計2000本以上の担当実績を誇る。ローン審査経験者などのインタビューなども多数行ない、専門知識と事実に基づいた信頼性の高い情報発信を心がけている。
この記事の目次
初めてキャッシングを利用する方のなかには、審査について詳しく知らず、不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、実際にキャッシングに申込んだものの、「審査に通らなかった」という経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
今回の記事では、キャッシングの審査内容や、審査に通らない主な原因、キャッシング利用時の注意点について解説します。キャッシングの利用を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
キャッシングとは
キャッシングとは、一般的にATMなどを利用してお金を借りるクレジットカードの付帯サービスを指します。
ただし、キャッシングにはお金を借りるサービスという意味があり、カードローンの利用による借入もキャッシングと呼ばれることがあります。
キャッシングは、借入先によって以下の種類に分けられます。
キャッシングの借入先
- クレジットカード系キャッシング
- 銀行系キャッシング
- 消費者金融系キャッシング
このうち、銀行系キャッシングと消費者金融系キャッシングはカードローンに該当します。
キャッシングとカードローンの違い
クレジットカードによる借入と、カードローンによる借入は、両者ともキャッシングとして扱われることがありますが、厳密には異なります。
大きな違いは、クレジットカードがショッピングと現金の借入の両方に利用することができるのに対し、カードローンは借入専用のカードであるという点です。
また、返済日も異なります。
クレジットカードのキャッシングは、毎月の支払日に金融機関からの口座引落による返済が基本です。
一方、カードローンの場合、毎月口座引落によって返済する会社もあれば、返済日が月1回ではなく35日ごとといった会社もあります。
返済は、指定期間内にATMの利用や口座振込、口座引落などの方法で行うのが一般的です。
金利に関しては、キャッシングよりもカードローンの方が低く、借入限度額が多い傾向があります。
<キャッシングとカードローンの違い>
項目 | キャッシング | カードローン |
---|---|---|
カードの種類 | クレジットカード | ローンカード |
ショッピングの利用 | できる | できない |
返済 | 毎月 | 指定期間内に返済 |
返済方法 | 口座引落 | ATM口座振込 口座引落 |
金利 | 7.8%~18%(15%~18%が中心) | 1.9%~18% |
借入限度額(上限) | 100万円程度 | 500万円~800万円程度 |
キャッシングの審査とは
キャッシングの審査とは、クレジットカードやカードローンを提供している会社が利用者の返済能力を確認するため行うものです。
審査基準はカード会社によって異なりますが、貸金業法による総量規制に抵触しないかという点は、共通してチェックが行われます。
これは、総量規制によって、「貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超える場合、新規の借入をすることができない」と決められているためです。
ただし、銀行は貸金業者に該当しないため、銀行系のカードローンは総量規制の対象外となります。
キャッシングの審査内容
上記でも述べたように、キャッシングの審査基準はカード会社によって異なります。
審査基準は基本的に非公開となっていますが、主にチェックされているのは次の3点とされています。
主な審査項目
- 信用情報
- 他社での借入の有無
- 申込者の属性
信用情報
信用情報とは、個人信用情報機関に記録されたクレジットカードやカードローンなどの契約内容、返済状況、利用残高といった取引の履歴です。
信用情報からは、たとえば以下のことがわかります。
- 借入をしたお金を返済期限までに返済しているか
- 過去に債務整理を行ったことはあるか
- クレジットカードやカードローンの申込を行っているか
これまでにキャッシングしたお金の返済を滞納したことがあると、必ずしも審査に落ちるわけではありません。
ただし、直近で「大幅な滞納を行っている」「自己破産の履歴などがある」などの記録がある方は、審査に落ちる可能性は高いと言えるでしょう。
他社での借入の有無
貸金業法による総量規制によって、「貸金業者からの借入は年収の3分の1まで」と決められているため、個人信用情報機関の信用情報から、他社での借入状況のチェックも行われます。
すでに他社からの借入があり、クレジットカードや消費者金融系カードローンなどの利用による貸金業者からの借入額が年収の3分の1を超えている場合は審査に通りません。
たとえば、年収が300万円の場合、借入可能額は3分の1の100万円です。
ただし、全ての借入が貸金業法による総量規制の対象になるわけではなく、対象外のものもあります。
総量規制対象
- クレジットカードを使用した借入(キャッシング)
- 消費者金融系カードローンの借入
総量規制対象外
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- 銀行系カードローン
- 法人名義での借入
- 個人事業主の事業資金の借入で事業・収支・資金計画を提出し、返済能力があると認められたケース
- クレジットカードのショッピング利用枠
申込者の属性
キャッシングの審査における属性とは、借入の返済能力に関わるさまざまな事項を指します。
属性で主にチェックされるのは以下の項目です。
属性項目
- 職業
- 勤務先
- 職種
- 勤続年数
- 雇用形態
- 年収
- 家族構成
- 居住形態
- 居住年数
ここに挙げた項目はあくまでも目安であり、カード会社によっては、このほかに独自の項目を設けていることもあります。
キャッシングは即日利用可能なのか
クレジットカードは通常、申込からカードが郵送で手元に届くまでに数日かかるため、申込当日にキャッシングを利用することはできません。
クレジットカードが手元にあって、キャッシング枠を設定していない場合も、申込からキャッシングを利用できるようになるまでに、通常は数日かかります。
しかし、流通系を中心に、一部のクレジットカードは即日発行に対応しています。この場合、申込当日にキャッシングの利用が可能です。
クレジットカードにもよりますが、ネットで申込を行い、審査が完了した頃に店頭にカードを取りに行く方法と、店頭で申込をしてその場でカードを受け取る方法があります。
また、銀行系カードローンは即日融資に対応していませんが、消費者金融系カードローンのなかには、即日のカード発行や借入が可能な会社もあります。
キャッシングの審査が甘い・通りやすい会社
「○○は審査がゆるい」、「○○なら△△で審査が通らなかった人でも借りられる」といった情報をネットなどで目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際には、審査をしていない会社や審査が特にゆるい会社はなく、ほとんどが利用者の誤解によるものです。
「キャッシングの審査が甘い」とされる会社がある要因の一つは、一部の会社の審査時間の短さです。
消費者金融系カードローンのなかには、短時間で審査を終え、カードが即日発行されるところもあることから、審査が甘いという印象を受けてしまいやすいのかもしれません。
また、クレジットカード会社やカードローン会社によって審査基準が異なることも、審査基準が甘い会社があると誤解される要因です。
「A社の審査には落ちたけれど、B社には通った」という人が、口コミサイトやSNSで情報を発信すると、「B社は審査がゆるい」というイメージを持たれることがあります。
ところが、反対にA社の審査には通ってB社には落ちた人がいる可能性もあるため、審査の通りやすさに関しては一概にはいえないのが現実です。
在籍確認なしでキャッシングの審査が可能な会社
一般的に、キャッシングの審査には、勤務先への在籍確認が必要です。
在籍確認は、以下の理由から行われています。
- 申告した勤務先や連絡先が正しいものかを確認するため
- 返済能力の判断材料にするため
また、貸金業法第13条1項で、返済能力を調査することが義務付けられていることからも、審査の際に在籍確認が行われています。
在籍確認とは
在籍確認とは、契約者が申込時に申告した勤務先に在籍しているかを確認する行為を指します。
在籍確認の際は、クレジットカード会社やカードローン会社の担当者から、勤務先に電話がかかってくるのが一般的です。
電話は申込者本人宛にかかってくるため、本人が電話に出れば、在籍確認は完了です。
本人が休んでいたり、営業などで外出していたりしても、電話に出た人が、
「○○は本日お休みを頂戴しております」、あるいは「○○は外出中です」
といった返答をすれば、勤務先に在籍していることがわかるため問題ありません。
クレジットカードでは、借入のために契約するとは限らないため、在籍確認の電話で会社名を名乗ることもありますが、消費者金融系カードローンの場合は、個人名でかかってくるのが一般的です。
また、電話に出た第三者に、担当者が「キャッシングやカードローンの審査のために電話をした」と伝えることはありません。
電話連絡の在籍確認なしが可能なカード会社もある
カード会社のなかには、電話連絡による在籍確認を行わない会社も少なからず存在します。
「電話連絡なし」を明記している会社があるほか、オペレーターに相談して電話連絡なしとすることが認められることもあります。
電話連絡による在籍確認を行わない場合は、書類による確認が行われます。
在籍や収入状況を確認するために使用されるのは、社員証や勤務先の在籍証明書、給与明細書、源泉徴収票などです。
実際にWEB申込で電話連絡なしのカード会社では、全国健康保険協会(協会けんぽ)や企業の健康保険組合、公務員の共済組合の健康保険証を持っていることを条件としているケースがあり、健康保険証で在籍確認を行っていると考えられます。
キャッシングの審査が通らない原因
キャッシングの審査に通らない原因はいくつかありますが、主な原因となるのは、次のような理由です。
キャッシングの審査に通らない原因
- 収入に対して借りたい金額が高い
- 短期間に何社も申込をしている
- 滞納している支払いがある
- 在籍確認がとれない
それぞれの理由について、下記で詳しくみてみましょう。
収入に対して借りたい金額が高い
クレジットカードのキャッシング枠や消費者金融系カードローンといった貸金業者からの借入は、貸金業法による総量規制によって、合計で年収の3分の1までに制限されています。
そのため、すでに年収の3分の1を超える借入がある場合には、審査に通りません。
また、審査を通ったとしても、借入を希望する額が年収の3分の1を超えている場合には、年収に見合った借入限度額の設定を提示されます。
短期間に何社も申込をしている
短期間に何社にもキャッシングの申込をしていると、「お金に困っている」「必要以上にお金を借りてしまいやすい」といった印象から、計画的な返済が難しいと判断され、審査が通らない要因となることがあります。
個人信用情報機関には、クレジットカードやカードローンの申込情報も記録されており、審査の際に他社への申込状況も判断材料として使われます。
そのため、数社に申込をしていずれも審査に通らなかった場合に、勤務先や雇用形態、収入や他社からの借入状況などが変わらないまま、さらに他社に申込をしても通ることは考えにくいです。
審査に通らなかった場合、最低でも半年程度はキャッシングの申込を控えるようにしましょう。
滞納している支払いがある
クレジットカードやカードローンなどの支払いで、延滞履歴や滞納があると、個人信用情報機関に記録されているためキャッシングの審査に通らない原因となります。
支払いを延滞した記録は、個人信用情報機関に数年間残ります。
キャッシングの申込時に支払いを滞納している場合は、まずはしっかりと完済し、時間を空けてからキャッシングの申込をするのが賢明です。
個人信用情報機関には、次の支払いに関する滞納の情報が記録されています。
信用情報に記録される滞納項目
- クレジットカードの利用料金
- カードローンの借入金
- 携帯電話の月賦払いの機種代金
- 奨学金
在籍確認がとれない
先述の通り、クレジットカード会社やカードローン会社の多くは、電話による勤務先への在籍確認を行っています。
電話による在籍確認がとれないと、申告した勤務先で現在働いていることや、安定した収入を得ていることが確認できないため、審査に通らない原因となります。
勤務先に休業日がある場合は、あらかじめ申込の際にその日を避けてもらうように伝えておくと在籍確認がスムーズに行われやすくなります。
キャッシングを利用するときの注意点
キャッシングを利用するときは、以下の点に注意が必要です。
キャッシング利用時の注意点
- 申込のときに虚偽の申告をしない
- 再申込をする場合には状況が変わってからにする
- 返済計画を立てる
申込の際に虚偽の申告をしても、審査の段階でバレてしまうため、正確な内容を申告することが大切です。
また、数社の審査に通らなかった場合には、借入状況を改善する、延滞などの信用情報が消えるのを待つなど、状況が変わってから再度申込をした方が、審査に通る可能性が高くなります。
キャッシングの利用には利息がかかるため、安易に多額の借入をして返済に苦労することがないように、返済計画を立ててから借りるようにしましょう。
おすすめのカードローンキャッシングを紹介
最後に、おすすめのカードローンキャッシング会社3社についてチェックしましょう。
おすすめのカードローン3社
- アコム
- プロミス
- アイフル
いずれのカードローン会社も、申込から最短で30分の審査が完了します。
申込の時間にもよりますが、申込当日にキャッシングが可能です。
なかでもアイフルは、申込の際に勤務先への電話連絡をしていないことがホームページに記載されているという特徴があります。
アコム
アコムのカードローンは、申込完了から審査までが最短で30分とスピーディーで、最短で即日融資が可能なことが特徴です。
ホームページの「3秒診断」を利用すると、年齢と年収、他社の借入状況の3項目を入力するだけで、借入ができる可能性を簡単にチェックできます。
また、即日融資を希望する場合は、インターネットまたは電話で申込を行い、審査に通ったことを確認した後、インターネットや店頭窓口、自動契約機で契約手続きを行うと、手続きにかかる時間を短縮できます。
アコムは初めての利用時に限り、契約日の翌日から30日間は無利息です。
アコムのサービス内容 | 詳細 |
---|---|
審査期間 | 最短30分 |
融資のスピード | 即日融資可 |
金利 | 3.0%~18.0% |
限度額 | 最高800万円 |
申込方法 | インターネット・店頭窓口・自動契約機・電話・郵送 |
申込対象者 | 20歳以上の安定した収入と返済能力を有する方 |
無利息期間 | 30日間 |
プロミス
プロミスは、申込の後最短3分※で審査が完了し、WEB契約であれば即日融資が可能です。
ホームページの「お借入シミュレーション」で3項目に入力すれば、借入が可能かどうかの簡易診断が行えます。
契約後に借入の申込が完了すると、金融機関にもよりますが、最短10秒で借入金が振り込まれます。
プロミスでは初めての利用時に、メールアドレスの登録とWEB明細の選択をすると、初回の出金の翌日から30日間は無利息で利用できます。
女性オペレーターが対応する女性専用のダイヤル「レディースコール」を設けており、女性が利用しやすいように配慮している点も特徴です。
プロミスのサービス内容 | 詳細 |
---|---|
審査期間 | 最短3分※ |
融資のスピード | 最短即日融資 |
金利 | 4.5%~17.8% |
限度額 | 最高500万円 |
申込方法 | インターネット・自動契約機・電話 |
申込対象者 | 18歳以上74歳以下の安定した収入のある方 |
無利息期間 | 30日間 |
お申込時の年齢が18歳および19歳の場合は、収入証明書類のご提出が必須となります。
高校生(定時制高校生および高等専門学校生も含む)はお申込いただけません。
収入が年金のみの方はお申込いただけません。
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
アイフル
アイフルは、WEBやスマホアプリからの申込なら最短30分で審査が完了します。
即日融資を希望する場合には、WEBやアプリで申込を行い、申込・受付完了のメールが届いた後、フリーダイヤルへ電話をすると、優先して審査をしてもらえます。
アイフルのホームページには、申込時に自宅や勤務先への電話による連絡を行わないことが明記されているのが特徴です。
勤務先へ在籍確認の電話連絡が行われることを不安に感じる人も、安心して利用することができます。
アイフルのホームページにある「1秒診断」では、年齢や年収、他社からの借入金額、雇用形態の項目を記入すれば、借入が可能かどうかの簡易診断が受けられます。
アイフルを初めての利用する人は、契約の翌日から30日間は無利息で利用が可能です。
まとめ
キャッシングの審査は、主に信用情報機関に記録された信用情報や個人の属性、他社での借入状況などをもとに行われます。
申込の際には、「審査が怖いから」と虚偽の内容を記載するといったことはせず、正しい情報を誠実に記入することが大切です。
勤務先への電話による在籍確認で、キャッシングの利用が知られることは考えにくく、電話連絡なしのカード会社が存在することからも、過度な心配は不要といえます。
カードローンキャッシング会社にかかわらず、キャッシングへの申込は返済計画をしっかりと立ててから行うようにしましょう。