ブラックでも借りられる消費者金融は存在しない!カードローン申し込み時の信用情報とは
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ファイナンシャルプランナー
地方銀行にて2年間個人リテール業務担当後、住宅会社にて7年間新築住宅をお客様に提案。金融に強い営業マンとして住宅ローン審査のためのクレジットカード、カードローン、フリーローンに伴う個人信用情報などの問題解決に奔走。現在はFPとして個人の方を対象にライフプランやローン、資産運用等アドバイス。証券外務員、FP2級技能士(AFP)、相続管理士、宅建士などの資格保有。
この記事の目次
原則「ブラック」は借りることはできない
残念ながら、クレジットカードの長期滞納や未返済を繰り返した経験のある、いわゆる「ブラック」の方は原則として金融機関で融資を受けることはできません。
「ブラックである」ということは=「信用情報に傷がついている」ということであり、信用を欠くと判断された人へ融資を行う金融機関はどこにもないのです。
ですが、ブラックになった方は金輪際融資を受けられなくなるという訳でありません。
ブラック状態でも融資を受ける方法は少ないですが存在しますし、そもそも自分をブラックだと思い込んでいるだけの方も中にはいます。
この記事では、金融ブラックに陥った人の対策や自身の信用情報を確認する方法などを分かりやすく解説しています。
そもそもブラックとはどんな状態を指すのか
ブラック状態とは、金融事故や延滞の情報を金融機関の個人信用情報に登録されることをいいます。
過去にクレジットカードやカードローンの返済遅延を発生させた場合、金融機関の「個人信用情報」に金融事故情報として登録されます。この状態が、俗に「ブラックリストに載る」「金融ブラック」と呼ばれる状態です。
個人信用情報機関には
・CIC(株式会社シー・アイ・シー)
・JICC(日本信用情報機構)」
・全国銀行個人信用情報センター(KSC)
の3つがあり、それぞれは個人情報を共有しています。
いずれの信用情報機関でも、ほぼ確実に金融事故として登録されるのは「3ヶ月以上の延滞」が発生した場合が挙げられます。根拠としては指定信用情報機関であるCICが、ブラックリストへの異動情報の条件として下記のように定義しているからです。
出典:ブラックリストへの異動情報の条件返済日より61日以上または3ヵ月以上の支払い遅延(延滞)があるもの、またはあったもの
いずれの機関でも延滞情報は契約期間中及び契約終了後5年以内(5年を超えない範囲)は残り続けます。この間はカードローンを借りることも、住宅ローンを組むことも難しくなります。
自分の信用情報を確認する方法
信用情報として登録された内容は、一定期間は消えることはありません。
過去に遅延等を発生させた経歴があり、自分がブラックか気になる場合は「信用情報開示制度」を利用すれば自分の信用状態を確認できます。
3つの個人信用情報機関で申請方法が異なりますが、今回は「CIC」の情報開示方法を紹介します。
信用情報開示の手順(CICの場合)
CICの情報開示請求の方法には、インターネット(パソコン・スマートフォン・携帯電話)、郵送、窓口の3つの方法で申し込めます。
もっとも便利で簡単な方法はインターネット(PC・スマホ)による手続きで、土日祝日関係なく手続きが可能です。受付時間は8:00~21:45と幅広く、仕事が忙しくても確認は容易でしょう。
信用情報開示に必要なものは「インターネットが使えるPC・スマホ」「契約に利用した発信番号を通知できる電話」の2つです。そのほか、手数料がクレジット一括払いで1,000円が発生します。
また、情報開示で使用できるブラウザが「Internet Explorer」「Microsoft Edge」に限定されている点を覚えておきましょう。
受付番号の取得
まずはクレジット会社等で届け出ている番号のスマホ・携帯電話から受付番号取得用の電話番号(0570-021-717)に電話をかけることで受付番号を取得します。
それ以外の番号から電話をかけた場合、受付番号自体は取得できても正しい開示報告書が開示されない点に注意が必要です。
お客様情報の入力
CICの公式サイト「自分の信用情報を確認」からお客様情報の入力画面に進み、以下の情報を入力します。
入力情報
- 受付番号
- 受付番号を取得した電話番号
- 姓名(漢字・カナ)
- 生年月日
- 郵便番号
- 現住所
- 運転免許証番号
- クレジット契約のある電話番号全て
- クレジットカード番号
- セキュリティコード
開示報告書の表示
入力内容を確定させることで利用手数料が発生し、画面に開示報告書が表示されます。
Internet ExplorerとMicrosoft Edgeで開示方法が異なるため、詳細はこちらのページで確認してください。
信用情報に問題ない時に利用するべき消費者金融
情報を開示してみて信用情報に問題ないのであれば、消費者金融のカードローンを通過する可能性は十分にあります。
できるだけ急ぎでお金を借りたい場合は、「成約率が他社より高い」「審査スピードが早い」等の特徴を備えた大手の消費者金融に申し込むのがおすすめです。
プロミス
大手消費者金融の一角であるプロミスは「最短3分のスピード審査※」を強みにしています。
web完結サービスを利用すればカード発行不要でカードローンの利用を誰かに知られることもありません。また、会員ログインして「瞬フリ」というキャッシングサービスを利用することで、24時間365日いつでも振込依頼が可能です。
急ぎでお金を借りたい人には特におすすめできます。
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
アイフル
同じく大手消費者金融のアイフルも「最短20分審査」に対応にしており、融資までのスピードはプロミスに引けを取りません。また、アイフルの直近の成約率は下記の通りとなっています。
【アイフルの成約率の推移】
アイフル | |
---|---|
2020年2月 | 45.8% |
2019年8月 | 42.7% |
2019年2月 | 45.0% |
2018年8月 | 46.0% |
2018年2月 | 45.9% |
さらに、「申し込み後にフリーダイヤルに電話することで優先的に審査してもらえる」という独自のサービスも利用できます。
信用情報に問題があってお金が必要な場合
情報開示で確認した結果がブラック状態だった場合は、消費者金融や金融機関でカードローンを利用することはできなくなります。
その場合は、別の方法でお金の工面を考えなければいけません。
日本政策金融公庫の融資に申し込む
過去に金融ブラックに載ってしまって履歴が消えていない場合でも、直近の1~2年の信用情報次第では日本政策金融公庫からの融資を受けられる可能性があります。
ただし、自己破産や債務整理に至ったケースでは日本政策金融公庫の審査に通らなくなる点に注意が必要です。
弁護士に依頼することで信用ブラックから回復できる可能性も
信用ブラックになっている人は、弁護士に相談することでブラックの状態から復活できる可能性があります。
ただし、「弁護士の審査を受ける必要がある」「条件が限定されている」という理由から簡単には実現できません。
信用情報が回復する可能性がある条件
- 5年以上返済していない、加えて債権者から裁判所に訴えられていない
- 裁判所に訴えられてから10年以上経過している
- 破産免責から5年以上経過する又は事故情報が掲載されている
- 以前に債務整理などをして完済した実績・科払い金請求した経験がある
弁護士を通じて「時効の援用」をすることで、時効の成立を目指します。返済をしていないのが条件の上、必ずしも信用状態が回復するとは限りません。
弁護士費用は「法テラス」に相談する
時効の援用や信用回復に弁護士を利用する場合、気がかりなのは弁護士費用でしょう。
弁護士事務所によっても値段はさまざまですが、一例としては時効の援用で30,000円前後、信用情報の回復も加えると10万円以上かかることもあります。
どうしても弁護士費用が高額で支払えない時は、法テラスに相談することも検討してください。一定の条件を満たせば法テラスに弁護士費用を立て替えてもらったうえで、分割で返済することが可能です。
【参照先】日本司法支援センター法テラス|費用を立て替えてもらいたい
信用ブラックの人が行ってはいけない行動5選
情報開示で確認した結果がブラックだった時、絶対にやってはいけないのは法に触れる行動をすることです。目先の融資と引き換えに、人生を台無しにする可能性があります。
信用ブラックになった人が「絶対にやってはいけない行為」を5つを紹介します。
認可を受けていない「ヤミ金」で借りる
信用ブラックとして個人信用情報が登録されている以上、審査に通過できる消費者金融は存在しません。
「ブラックだったけど審査に通りました!」という口コミは、自分はブラックだ思い込んでいただけのケースが多いのです。あるいはクリックを誘発するために正しくない情報を流布している可能性もあります。
もっと言えば、ブラックで借りられると言われている消費者金融は、いわゆる「闇金」の場合があります。融資を受けたが最後、法外な金額での返済を迫られることになります。
個人間融資を利用する
個人間融資とは、SNS等を通じて知り合った個人同士でお金の貸し借りを行うことです。
信用ブラックの人は「お金を返せる保証なし」と信用情報を登録された人ですが、そんな見ず知らずの人に喜んでお金を貸すことは、常識で考えられません。
本人確認書類の提出を求められて応じた結果、個人情報を使って勝手にお金を借りたり、振り込め詐欺に悪用されたりするケースもあります。
返済を踏み倒す
貸金業者は、あらゆる法的な手段を使って利用者からお金を回収する措置をとります。
例えば借金を踏み倒して引越ししたとしても、貸金業者は住民票を取得すれば引越し先が簡単にバレてしまうのです。
住所が分からなかったとしても裁判を起こし、時効の中断をすることも可能です。裁判には債務者は出廷しないため、自動的に貸金業者の勝訴が決定します。
その後に居場所が見つかった場合は、裁判の判決内容に従って財産が差し押さえられることになります。
複数の金融機関に何度も申し込みをする
カードローンの申込日・申込金額などの情報は個人信用情報に記録されます。
審査の際は借り入れ状況等と一緒に申込情報も照会されるため、他社への申し込み状況も筒抜けになることを覚えておきましょう。
消費者金融側の照会の結果、あまりにも申し込み回数が多い時は審査にマイナスに働く可能性があります。
虚偽の申告で申し込む
どうしてもお金を借りたい場合でも、嘘の内容を申告するのは絶対にNGです。
本人確認書類を偽造した場合は「有印私文書偽造」という罪に当たり、最悪の場合は逮捕されます。他社借入件数・借入残高を偽造したとしても消費者金融は個人信用情報から簡単に調べることが可能です。
虚偽が発覚した場合は審査に通過できず、カードローンの利用はできなくなります。
どんなにお金が必要だとしても上記はすべてNG
信用情報ブラックになると金融機関からお金を借りることは絶望的になりますが、そうした状態で、どうしてもお金が必要になったとしても上記のような行為はしないようにしましょう。特にヤミ金に一度お金を借りてしまうと取り返しのつかないことになる可能性があります。なお、万が一ヤミ金にお金を借りてしまった場合にはすぐに弁護士に相談することをおすすめします。
大手消費者金融の申し込みに落ちた場合
信用ブラックでなくても、大手の消費者金融に落ちることは珍しくありません。
プロミス・アイフル・アコムの大手3社に申し込んだ人のうち、審査通過した人の割合を表す「成約率」は40~45%程度。半分以上の人が審査に落ちていることからも明らかです。
大手消費者金融に落ちても諦めず、ほかの消費者金融への申し込みを検討しましょう。
中小の消費者金融を検討する
大手消費者金融の一次審査で落ちてしまった場合、他の大手2社の審査通過が難しいのが現実です。
対策として、大手と並行して中小の消費者金融に申し込むことをおすすめします。大手に落ちてしまった人をターゲットに融資を行うため、プロミスやアイフルに落ちた人でも審査に通過する可能性があります。
ただし大手よりも柔軟な審査が実施される分、「金利が大手より高め」「融資限度額が少ない」「利用可能なATMが少ない」「最短30分審査等のサービスがないことがある」等の消費者金融特有のデメリットがあることは理解しておきましょう。
まとめ
今回は、「信用ブラックとはどんな状態なのか」についての解説と、大手消費者金融の審査に通過できなかった場合の対処法を解説しました。
信用ブラックの状態で審査に通過できなかったとしても、闇金で借りたり虚偽の申請を行ったりすることは絶対にやめて下さい。
中小の消費者金融を利用するなど、法的に問題ない手段でお金を借りるようにしましょう。
今回のまとめ
- 金融事故の情報が個人信用情報に登録されることを俗に「ブラック」と呼ぶ
- 自分がブラックになっているかは情報開示請求で確認可能
- 弁護士に依頼することでブラックが解除される可能性もある
- ブラックだとしても法に触れるやり方でお金を借りるのはNG
- 大手の消費者金融の審査に落ちたら中小規模の消費者金融に申し込む
信用情報ブラックにならないよう万全の注意を
信用情報ブラックになると金融機関からお金を借りることは基本的にできなくなります。万が一過去に債務整理などしていた場合は、まず5年~10年間はお金を借りずともやっていけるよう生活すると共に、期間が経過したらCICなどの期間で信用機関を調べ、期間が経過しているのに情報が消えていない場合には金融機関に直接連絡することで消して貰えることもあります。いずれにせよ、普段から返済を延滞しないよう万全の注意を払うことが大切です。
「ブラック」は思った以上に闇が深いことに注意
返済が滞ってしまった経験をお持ちの方、過去はかえられないので、素直に認め、これから必要なお金をどのように手当てするのかを考えるのと同時に、過去とどう向き合うかも考えましょう。返済を滞らせるということは「約束を破ってしまった」という誤ちをおかしたのですから、ペナルティは覚悟しましょう。大事なことはこれ以上汚点を重ねないように、プロからアドバイスをもらうのが一番です。
ファイナンシャルプランナー|逆瀬川勇造
1度の返済遅延が大きなリスクになりかねない
「3カ月以上の延滞」が金融事故として登録される旨をお伝えしていますが、実際には1度返済を延滞しただけでも個人信用情報に登録されることはあります。1度返済を延滞して個人信用情報に登録されるとほとんどのローンで承認を得ることが難しくなります。なお、1回入金し忘れただけで個人信用情報に登録されることはほとんどなく、多くの場合、月をまたいでも入金しなかった場合に登録されると考えるとよいでしょう。