カードローンの在籍確認の流れと電話を回避する方法
>提携企業一覧
ファイナンシャルプランナー
北海道出身 国立大学法人 小樽商科大学 商学部卒。夫、双子の娘、義理の母の5人家族。大学卒業後、10年間食品メーカー勤務。夫の転勤を期に退職し、北海道から東京へ。40歳で双子を出産。双子の教育費の不安を解消すべく、お金の勉強をする。都市銀行の運用相談部門勤務後、地域の家族のお金のアドバイザーとして「FPオフィスライフ&キャリアデザイン」を開所。
貸金業務取扱主任者
地方銀行に8年勤務し、住宅ローン・カードローン・フリーローンなど個人ローンの他、事業性融資・創業融資など幅広い業務を担当。貸金業務取扱主任者の資格を有する、100件あまりのフリーローン、住宅ローン数十件、その他に投資信託・個人年金・国債販売も取り扱った金融商品のプロ。
在籍確認の目的=本当に働いているかの確認
カードローン審査時の「在籍確認」とは「申告された勤務先に本当に勤めているかを確認する」ことを意味します。
審査担当者がカードローンに申し込んだ人の職場に電話をかけて行われるのが一般的です。
まずはじめに、在籍確認が実施される理由から見ていきましょう。
返済能力を確認するために職場への在籍を確かめる
カードローンを取り扱う消費者金融や銀行は、審査時に利用者の信用度を厳しくチェックします。
審査の途中でおこなわれる在籍確認は、「申し込み情報として申告された勤務先に本当に勤めているか?」、そして「毎月安定した収入を得ている人か?」ということを確認するためにおこなわれます。
そのため、なんらかの事情で在籍確認が完了しないと、審査が一時ストップしたり最悪のケースとしては審査落ちしてしまうこともあります。
在籍確認は審査終盤に実施される
カードローンの審査における在籍確認は、審査の終盤でおこなわれるケースがほとんどです。
職場に在籍確認の電話がかかってきたということは、審査通過まであともう少しということですので、気を抜かずに対応するようにしましょう。
- 仮審査(本人情報や信用情報機関のデータ照会)
- 本審査(必要書類と申し込み内容の照合)
- 在籍確認(本審査の終盤に実施)
- カードローンの契約
- キャッシング開始
在籍確認の流れ
つぎに実際の在籍確認はどのような流れで実施されるのか、具体的に見ていきます。
「同僚にはカードローンの利用を知られたくない」という方がほとんどだと思いますので、ローン会社の名前や用件は内緒にしてもらえるのか、という点について詳しく解説します。
電話は個人名でかかってくる
カードローンの在籍確認では利用者本人のプライバシーに配慮してくれますので、消費者金融の会社名や銀行名を明かされることはありません。
また用件を尋ねられても「カードローンの審査確認でお電話しました」ということは一切言わず、あくまで「個人からかかってきた電話」という前提で確認がおこなわれます。
ただ勤務先によっては社員の安全を守るため、「個人からの電話は本人にとりつがない」というルールを定めている会社もあります。
そのようなことが事前にわかっている場合は、申し込みの際に審査担当者に事情を説明して相談しておくようにしましょう。
実際の在籍確認の会話例
在籍確認の会話例
- 審査担当者「わたくし山田と申しますが、吉田さんはいらっしゃいますか?」
- 勤務先「吉田は、ただいま外出しておりますが…」
- 審査担当者「何時くらいにお戻りでしょうか?」
- 勤務先「18時前後かと思います。折り返しお電話いたしましょうか?」
- 審査担当者「それでしたらまたこちらからお電話させていただきます」
在籍確認の電話は、本人が勤務先で実際に仕事をしていることが確認できればいいだけですので、確認が済めば1~2分で終話します。
なお電話がかかってきたときに申し込み者が社内にいる場合は、本人が電話対応に出て在籍確認は完了となります。
派遣社員の場合はどこに電話がある?
カードローンに申し込む人のなかには、「派遣社員の場合は、派遣元か派遣先のどちらに電話がかかってくるのか?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
基本的には、基本的に給料を支給している「派遣元」に電話がかかってきます。
ただし、派遣社員の場合は登録だけをして実際には無職のケースもあるため、「派遣元」と「派遣先」の両方に電話をかけることもあります。
在籍確認で審査落ちする人の共通点
なかには在籍確認が取れずに残念ながら審査に落ちてしまう人もいます。
では在籍確認が完了せずに審査落ちする人には、どんな共通点があるのでしょうか?
会社や本人と連絡が取れないケース
在籍確認が完了せずに審査に落ちてしまうケースとして、もっとも多いのは以下のようなケースです。
在籍確認がとれずに審査落ちするケース
- 勤務先に電話がつながらない
- なんらかの事情で本人の在籍が確認できなかった(取り次ぎ拒否を含む)
- カードローンに申し込んだ本人も連絡が取れない
ちなみにカードローンの申込書に記載する「勤務先情報」に誤りがあると、在籍確認に時間がかかってしまいますし、「虚偽の申告をしたのでは?」と疑われることもあります。
くれぐれも申込書の内容は「正確に」そして「正直に」記載するようにしましょう。
在籍しているが長期休暇中のケース
会社に籍は置いているが、傷病休暇などで「無給の長期休暇」をとっているという人も審査落ちしてしまう可能性があります。
通常の有給休暇なら問題はありませんが、長期療養などで無給の休暇に入っていることがわかった場合は「返済能力に問題がある」とみなされて審査に落ちてしまうため、要注意です。
さきほどの会話の流れで、通常であれば「〇〇は外出しておりますが」となりますが、長期で休んでいる場合は「現在お休みを頂戴しておりまして、次回出勤日は未定です」という回答になることが予想されます。
このようなやり取りがあると、「この人は給料をもらっていないのでは?」という疑いをかけられてしまいます。
在籍確認をスムーズに完了させる3つのコツ
在籍確認は審査の流れのなかでも、とても重要なチェックポイントですので、慎重に対応したいものです。
在籍確認をスムーズに完了してもらうための、いくつかのコツをお伝えします。
1.勤務している部署の直通電話を申告する
とくに大企業に勤務している場合は、代表の電話番号を勤務先電話番号として申告すると、所属部署につながるまでに時間がかかることがあります。
在籍確認をスムーズに完了させるためには、自部署の直通電話を登録するようにしましょう。
2.連絡がつきやすい時間帯を伝えておく
勤務先には当然休業日もありますし、電話の受付時間も限られています。
審査担当者に「電話がつながりやすい時間帯」を伝えておくと、審査もスムーズに完了するでしょう。
ただ「電話がかかってくる時間を指定する」ことは、審査の都合上認めてもらえない場合もありますので注意が必要です。
3.同僚に協力を申し出ておく
同僚にカードローンの利用を怪しまれないためにも、在籍確認の電話があることが事前にわかっている場合は、電話の協力を申し出ておきましょう。
同僚に在籍確認の協力をお願いしやすい言い訳
- 「マイカーローンに申し込んだから、個人名で在籍確認があるかも!」
- 「クレジットカードの在籍確認で電話が入るかもしれないからよろしくね!」
ばれない方法は「キャッシング比較サイト」などでも紹介されているので参考にしてみると良いかもしれません。
周囲に知られる可能性はさほど高くない
所属部署直通の電話番号を正確に記載する。普段電話の取次が少ない職場であれば、同僚に協力をお願いしておく等自身でも対策はとれます。また審査担当者に電話がつながりやすい時間を伝える、男性もしくは女性から確認電話をかけて欲しいなどの希望に配慮してくれる場合もあります。心配なことがあれば相談してみましょう。
在籍確認の電話を回避する方法
どうしても職場にかかってくる電話を避けたい場合の対策についても、いくつかお伝えしておきます。
基本的に在籍確認など審査に関する不安があったら、申し込み先の審査担当者に相談するということを覚えておきましょう。
健康保険証や収入証明書で確認してもらう
カードローン会社や銀行によっては、「勤務していることを証明する書類があれば、電話をしない」としているところもあります。
勤務先で勤めていることを証明できる書類
- 勤務先の健康保険組合から発行されている健康保険証
- 直近の収入証明書(源泉徴収票や給与明細)
国民健康保険証は勤務先を証明する書類としては利用できません。利用できるのは勤務先の記載がある全国健康保険協会発行の保険証(社会保険証)と組合保険証だけですので注意が必要です。
あくまでも在籍確認として提出する書類であるため、勤務先名と本人の名前が明記されたものが必要になります
事前にローン会社や銀行に相談しよう
勤務先によっては「個人から電話がかかってきた場合は、社員の所在を明らかにしない」と定めている会社もあります。
また飲食店などに勤務している場合は、電話対応できない時間帯があったり騒がしくて電話の声が聞き取れないケースがあるかもしれません。
そのような諸事情がある場合は、「電話以外の方法での在籍確認に変更してもらえないか」ということを正直に相談するようにしましょう。
一部のカードローンはネット申込後に電話相談OK!
職場への電話連絡が不安な方は、申し込みの流れで在籍確認について自然に相談できる大手消費者金融のカードローンがおすすめです。
- ネット申し込み
- 本人確認の電話(ここで相談可能)
- 必要書類の提出
- 最短30分の審査
- 契約手続き
- カード発行・受取り
- 利用開始
通常のネット申し込みを利用する場合、申込者本人かどうかを確認するため、申込時に記載した連絡先に電話がかかってきます。
本人確認の電話連絡と言っても、「〇〇様ご本人でしょうか?」「生年月日を教えてください」等の簡単な質問に答えるだけなので安心してください。
このタイミングで「在籍確認が不安なのですが…」と伝えれば、オペレーターが柔軟に対応してくれるでしょう。
①原則として電話連絡なし:プロミス
プロミスはSMBCグループが運営しているカードローン会社です。
プロミスは原則として電話による在籍確認をおこなわないため、会社に連絡されたくない人に選ばれています。
また、上限金利も他の大手消費者金融より低めに設定されています。
※お申込み時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
②申込後に電話相談できるカードローン:アコム
アコムは三菱UFJフィナンシャル・グループが運営する消費者金融です。
アコムの電話相談窓口は、初めての方や会員の方、残高を確認したい方など細かく分けれているため、在籍確認の相談もスムーズに行うことができます。
③申込後に電話相談できるカードローン:アイフル
アイフルは大手消費者金融の中では珍しいノンバンクのカードローンです。
アイフルの公式サイトには、「申込時には勤務先への電話連絡は原則おこなわない」との記載があります。アイフルが必要と判断した場合は、在籍確認のため職場へ電話が行われる場合もありますが、周囲に気づかれる可能性が低いカードローンといえるでしょう。
24時間対応のチャットサポートや、女性専用の相談窓口が用意さているなど、相談しやすい環境がありますので、一度在籍確認についても問合せてみるといいでしょう。
WEB完結で申し込めるカードローンもおすすめ
「一定条件を満たせば基本的に電話連絡なし」としているカードローンもあります。
どうしても在籍確認の電話を避けたいなら、書類のみで確認を済ませてくれるカードローンに申し込むことをおすすめします。
SMBCモビットの「WEB完結」なら、以下の条件を満たせば基本的に本人と職場への電話連絡はありません。
※審査の結果次第では電話がはいる可能性もあります
SMBCモビットのWEB完結利用条件
- 三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行のいずれかに口座があること(本人名義の口座のみ)
- 全国健康保険協会発行の保険証(社会保険証)、または組合保険証を持っていること
まとめ
カードローン審査での在籍確認は、審査通過するための大切なステップです。
スムーズに完了してもらえるように、今回お伝えしたポイントをしっかりおさえておくことが大切です。
この記事のポイント
- 在籍確認は、本人の返済能力を確認するために実施される
- 電話は個人名でかかってくる(用件も伝えられない)
- スムーズに終わらせるためには、本人にすぐに連絡がつくような配慮が必要(直通電話を申告するなど)
- 書類で在籍確認を済ませてくれるところもある
在籍確認はスムーズに終わる
カードローンの審査は基本的にコンピューターが自動で行うので時間がかかりません。その中で唯一人間の手で行う審査が在籍確認です。そのため、在籍確認をスムーズに終えることが審査を早期に通過するための重要なポイントとなります。勤務先に消費者金融から電話が来ることに抵抗を感じる人は多いですが、事前に「クレジットカードの在籍確認がくる」などと伝えておけばスムーズかつ自然に在籍確認は終了しますので、勤務先の人には堂々と伝えてしまった方がよいでしょう。勤務先の電話番号などを間違えると、審査に時間がかかるので正確な内容を申告することを意識してください。
お金のピンチは家計見直しのチャンス
予期せぬ出来事などで急にお金が必要になった場合、必要な時までに借りられるか不安に思うことでしょう。在籍確認の目的や内容を知って、正しく対処することでスムーズな契約となります。ひとまずお金のピンチを乗り切ったら次は家計を見直して、ピンチにならない強い家計をつくるための見直しをするチャンスにしましょう。
ファイナンシャルプランナー|山内真由美
電話は申込者のプライバシーに配慮して行われる
在籍確認は金融機関がお客様と「カードローン契約」の締結を目的として実施するもので、安定した収入が得られる職場に勤務していることが確認できれば、問題ありません。確認作業には各社万全の配慮をしています。詳しく知りたい方は金融機関の公式HP「プライバシーへの配慮について」の記載を確認してみるとよいでしょう。